相続手続きを自分でやる場合の負担を確認
ざっくりポイント
  • 相続手続きの負担にはどのようなものがあるか
  • 手続きごとの負担の概要
  • 相続に関する専門家がやれること
目次

【Cross Talk 】相続手続きを自分でやるのは大変ですか?

先日父が亡くなり、これから相続手続きをすることになりました。私も妻も仕事をしており手続きが大変そうだったら専門家に任せてしまおうと思っています。

手続きが大変かどうかは場合によるので、どんな手続があるか説明していきます。

はい、よろしくお願いします。

相続手続きは大変?概要を知って専門家に依頼するかどうかを見極めよう

人が亡くなって相続が発生すると、その方にどのような資産があったかなどに応じて、様々な手続きが発生します。この相続手続き、一般的には大変といわれるのですが、どのくらい大変なのでしょうか。このページでは、専門家に依頼するかどうかの見極めの参考になるように相続手続きがどのくらい大変か、代表的な手続きの概要とともにお伝えいたします。

相続手続きを自分でやる場合に大変となる主なもの

知っておきたい相続問題のポイント
  • 相続手続きを自分でやる場合に大変となるもの
  • 戸籍の収集・申立書類の作成・添付書類の収集

相続手続きではどのようなものが大変になるのですか?

どの方も戸籍の収集には骨を折られるようですね。主に戸籍の収集・申立書類の作成・添付書類の収集という観点から見てみましょう。

相続手続きを自分でやる場合に、大変なものとして、戸籍の収集・申立書類の作成・添付書類の収集があります。

戸籍の収集

亡くなった後の相続手続きにしても、生前に公正証書遺言を作成する場合にしても、戸籍を収集して相続関係を明らかにする必要があり、全ての相続のケースで戸籍の収集が必要となります。 戸籍は生まれたときには親の戸籍に入っていて、結婚をするとその戸籍から抜けて新しい戸籍を編纂することになっており、途中で転籍したり、戸籍法の改正にともなって戸籍の改製を行ったりします。

戸籍謄本などは、一度の手続きで全部を手に入れることはできず、通常は一番最近のものを取得して、そこから前の戸籍がどこにあるかを読み取り、前の戸籍を取得して…ということを繰り返して、被相続人の場合は出生までたどることになります。 古い戸籍だと手書きで判読が難しい文字のものもあったりして、問い合わせなどに時間がかかることがあります。

被相続人の年齢や相続人の数にもよるのですが、中には何十通も取得する必要があることもあり、非常に骨がおれる手続きです。 戸籍の収集については「相続したときに必要な戸籍謄本の取り方・見方・提出先について解説!」で詳しくお伝えしていますので参考にしてください。

各種書類の作成

相続手続きにあたっては書類の作成が不可欠です。 厳密にいうと相続手続きではありませんが、人が亡くなったときに行なう死亡届のような手続きであれば、A3の用紙で半分が死亡診断書になっているものの残りの半分に、必要な事項を記載するだけです。 しかし、相続税申告が必要な場合ともなれば、遺産がいくらになるか・控除の対象がいくらになるか・相続税がいくらになるか、などを計算して書類を作成する必要があります。 後述する添付書類を収集していく中で数字を突き合わせていくような作業が必要となるので、非常に手間がかかります。

添付書類の収集

提出する書面に添付する書類の収集が必要です。 死亡届の場合には、一緒の紙になっている死亡診断書を提出すれば良いのですが、相続税申告をする場合には遺産や控除に関する添付書類を事細かに提出する必要があるので、非常に手間がかかります。

相続手続きごとに自分でやる場合の流れ

知っておきたい相続問題のポイント
  • 主な相続手続きごとに自分でやる場合の流れ
  • 3ヶ月経過した場合の相続放棄や、相続税の申告は特に専門家に任せるべき

なるほど、相続手続きの種類ごとに大変さが随分違うようですね?

そうですね。主な相続手続きについて流れを見てみましょうか。

相続手続きごとに自分でやる場合の流れを確認しましょう。

銀行預金を相続する

銀行預金の相続をして払い戻しを受けるためには次のような流れで進みます。
・戸籍を収集し相続人を確定する
・遺産分割協議・調停・審判を行なう(遺言書がある場合は不要)
・各銀行所定の預貯金の相続についての書類を取り寄せ添付書類と一緒に提出する(書類のやりとりは2往復程度ある可能性がある)
といった流れになります。

戸籍謄本などを取り寄せて相続人を確定させたうえで遺産分割を行い、銀行預金を相続することになった方が銀行で手続きを行います。 遺産分割自体がスムーズであればそんなに難しい手続きではありませんが、相続人の確定と銀行に提出するために戸籍謄本の収集は必要になるので手間はかかります。

不動産の相続登記をする

遺産に不動産がある場合には、被相続人の名義のままになっているので、相続をすることになった方に名義を移すための手続きを行います。 不動産の名義は不動産登記によって公にされているので、相続によって所有者が変わるときの相続登記を行うのです。 手続きは、
・戸籍を収集し相続人を確定する
・遺産分割協議・調停・審判を行なう(遺言書で不動産の所有者が指定されている場合は不要)
・相続登記申請書を作成し添付書類を収集する
・法務局で相続登記の手続きを行なう
という流れで行います。

登記申請書の作成は型があるものの、専門用語や登録免許税の計算が難しく、作成に苦労することが想定されます。 相続登記に必要な書類については「不動産の相続登記に必要な書類は?遺産分割協議書は必要?」 登録免許税の計算については「不動産の相続登記に必要な登録免許税って?納付方法や計算方法は?」を参考にしてください。

相続放棄をする

相続放棄の手続きは家庭裁判所に申述をする形で行います。 手続きの流れとしては、
・資産・負債を調査する
・相続放棄の申述書を作成・添付書類を収集
・裁判所に相続放棄の申述
・裁判所からの照会に回答書で応じる
・裁判所から相続放棄受理通知書が送られてくる
・相続放棄受理通知書をコピーして債権者に送る
という形で進みます。

もし3ヶ月の期間制限に間に合わない場合には、期間を伸長する手続きを行なう事が可能です。 また3ヶ月の期間制限後に債務が発覚したようなやむを得ない事情があると、3ヶ月を超えても例外的に相続放棄の申述が可能です。

ただしこの場合には上申書などを作成して、相続放棄が3ヶ月以内にできなかった事情を説明し裁判所に認めてもらう必要があるので、弁護士に依頼するのが良いといえます。 相続放棄については「借金を相続してしまった!相続放棄した方がいいかなど対処法を解説!」で詳しくお伝えしていますので参考にしてください。

遺留分侵害額請求をする

相続人の遺留分が遺贈や生前贈与で侵害された場合には、遺留分侵害額請求をすることができます。 その手続の流れは、
・時効にかからないように遺留分の侵害をしった日から1年以内に内容証明で請求をする
・遺留分の額や支払い方法について交渉する(交渉で合意できない場合には訴訟)
・遺留分相当額の金銭の支払いを受ける
というものになります。

遺留分侵害額請求は1年の期間制限があるので、早めに内容証明で遺留分侵害額請求をすることを確定させる必要があり、かつ遺留分の額を正確に計算して交渉する必要があります。 支払いに応じない場合には訴訟を起こす必要もあるので、その場合には手続きがさらに複雑になります。 遺留分侵害額請求については「遺留分の割合と計算方法・請求方法について解説」で詳しくお伝えしていますので参考にしてください。

相続税の申告をする

相続に関する手続きでもっとも複雑なものが、相続税の申告です。 基礎控除額を超える遺産がある場合には、相続開始から10ヵ月以内に相続税の申告を行なう必要があり、次のような流れで進みます。
・戸籍を収集し相続人を確定する
・遺産分割協議・調停・審判を行なう(遺言書で不動産の所有者が指定されている場合は不要)
・相続税申告書の作成と添付書類の収集
・相続税の申告・納税

遺産をいくらと見積もるかを法令・通達をもとに計算し、その添付書類を集めて税務署に提出する必要があり、相続税法に関する深い知識が要求されます。 そのため、最終的な申告までには、専門家である税理士に依頼をしても1ヶ月~3ヶ月以上の期間を要することは珍しくありません。

相続手続きの代行を依頼する

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  • どの専門家にどの手続を依頼することができるか
  • 相続に関しては相互の協力関係があるので、いずれかに相談すれば他も紹介をしてくれる場合がある

ところで相続に関してはいろんな専門家がいますよね?誰に相談していいものか分かりづらいです。

専門家の権限ごとにできる範囲が異なりますので確認しましょう。

相続手続きを代行してもらうとなった場合でも、相続に関する専門家にも種類があります。 誰がどのようなことを代行できるのかを確認しましょう。

行政書士ができること

相続を取り扱っている専門家として行政書士が挙げられます。 行政書士は、遺産分割交渉や裁判所での手続き・相続登記や相続税申告といった専門家が限定されるもの以外であれば、手続きの代行をすることが可能とされています。 そのため、遺産分割で共同相続人の間に争いがなく意見が一致しており、書面や手続きの代行だけである場合には、行政書士に依頼しても良いでしょう。

司法書士ができること

司法書士は、法務局の手続きと裁判所に提出する書面の作成代行が可能です。 そのため、相続との関係では、相続登記と相続放棄の申述書の作成が可能です。 不動産の登記が複雑でわからないような場合に、登記だけを司法書士に依頼することも可能です。

税理士ができること

税理士は、税務申告・納税の代行をする専門家で、相続との関係でいうと準確定申告と相続税の申告・納税を代行することができます。

弁護士ができること

弁護士は、法的手続きについては何でも取り扱いができるので、相続との関係でいうと税務申告以外の全てを依頼できます。 特に弁護士には、遺産分割交渉の代理や、裁判上の手続きの代理を依頼することができます。

これらの専門家は、相続に関連する不動産会社や保険会社などとあわせ、協力関係にあることが多いので、どの手続を依頼して、誰に相談すればいいかわからない場合には、相談のうえで、適切な専門家を紹介してもらえる場合もあります。 特に、弁護士は相続において一番関与できる手続きが多いので、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

まとめ

このページでは、相続における手続きを自分で行なう場合に、どのくらい大変かの概要についてお伝えしました。 戸籍に関しては何十通も集める必要があったり、相続税申告のように遺産に関する資料を膨大に集めなければならないなど、大変です。 専門家に依頼をしてスムーズに手続きをすすめることを検討してみてください。

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この記事の監修者

弁護士 玉田 誠一第二東京弁護士会
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