相続人以外の他人に遺産を譲りたい!遺贈をする場合にはどのような注意が必要か。
ざっくりポイント
  • 相続人以外の他人に遺産を譲るためには遺贈をする
  • 遺贈をするためには遺言書の作成が必要である
  • 注意すべきポイントとしては遺留分・相続税・公正証書遺言で争いを避ける、ということが挙げられる
目次

【Cross Talk 】相続人以外の他人に遺産を譲りたい場合には何が必要か?

自分の相続のことについて相談です。私は生前にあるボランティアをしていたのですが、私の遺産の一部をボランティア団体に譲れないかを検討しています。相続人以外の他人に遺産を譲るためには遺言書…というイメージはあるのですが、具体的にはどうすればいいのでしょうか。

遺言書で第三者に遺贈する旨を記載しましょう。いくつか注意点もありますので、詳しく事情をお伺いしても良いですか?

是非お願いします。

遺産を相続人以外の他人に譲り渡す遺贈にはどのような注意が必要か

自分の死後、相続人以外の他人に遺産を譲りたいという希望がある場合には、遺贈を利用します。 遺贈をするためには遺言書を残すことが必要です。遺産を他人に遺贈をすることは、相続人からすると相続する財産が減ることになり、不適切な内容ですと争いにもなりかねません。 注意点と対応方法と併せて確認をしましょう。

相続人以外の他人に遺産を譲り渡す遺贈

知っておきたい相続問題のポイント
  • 相続人以外の他人に遺産を譲り渡すには遺贈による
  • 遺贈をするためには遺言書を残す

相続人以外の他人に死後の遺産を譲り渡す方法を遺贈というのですね。

はい。遺贈をするためには遺言書を作成する必要があります。

相続人以外の他人に死後に遺産を譲り渡すためには、どのような行為が必要か確認しましょう。

相続人以外の他人に遺産を譲り渡す遺贈とは

相続人以外の他人に遺産を譲り渡す方法には遺贈という制度を利用します。

特に生前の対策を何もせずに亡くなった場合、その方の遺産は民法の規定に従って相続人に相続されます。 相談者のように、ボランティア団体に寄付をしたい、あるいは生前にお世話になった相続人以外の家族(例:同居してお世話になっていた長男の妻)は、特別寄与料の請求の対象にならない限り、遺産を受け継ぐことはありません。

このような希望がある場合には、遺贈によって生前に遺産を受け取る相手を指定することが可能です。

遺贈をするためには

遺贈をするためには、遺言書を作成する必要があります。

遺言書がある場合には、民法の法定相続分に関する規定に優先することになっています。 遺言書は民法所定の方法で作成する必要がありますが、民法で規定されている自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言のいずれの方法で行ってもかまいません。

遺言書での遺贈については、受遺者(遺贈を受け取る人)に対して、遺産に対する割合を示して遺贈をする方法(包括遺贈)と、特定の財産を示して遺贈をする場合(特定遺贈)があります。

包括遺贈の例としては「Aに遺産の1/4を遺贈する」「Aに遺産の25%を遺贈する」とする方法です。 特定遺贈の例としては「Aに下記銀行預金口座を遺贈する〇〇銀行△△支店普通口座xxxxxx」とする方法です。

遺贈をする場合の注意点

知っておきたい相続問題のポイント
  • 遺留分を侵害しないように注意する
  • 相続税負担があることに注意する
  • 争いに巻き込まれないように注意する

遺贈を検討したいのですが何か注意点はありますか?

遺留分の侵害をしないこと、などの注意点があります。

遺贈をする際の注意点について検討しましょう。

遺留分侵害額請求を受ける可能性がある

まず、遺贈の内容次第では、相続人から遺留分侵害額請求を受ける可能性があることを知っておきましょう。

遺留分侵害額請求権とは、遺留分を侵害する内容の遺贈がされた場合に、受遺者に対して遺留分相当の金銭の支払いを要求できる権利です(民法1046条)。 遺留分とは、民法1042条に規定されているもので、相続人に最低限保障されている権利のことをいいます。

例えば、父親が亡くなり母と子どもが相続人となるケースで、父親が相続人以外の他人である愛人に全ての遺産を遺贈するという遺言書を遺していたとします。 このような遺言書も法的には有効なのですが、それでは母と子どもは路頭に迷ってしまうことになります。 このようなことがないように、兄弟姉妹以外の相続人に保障されているのが遺留分です。

上記の例は極端なケースですが、遺留分を侵害した場合には受遺者は金銭の請求をされる可能性があります。。 そのため、遺産に現金が多額に含まれているか、もともと支払いができる状態でなければ、負担が大きいです。

遺留分に配慮した遺贈をするようにしましょう。

遺贈を受けた人は相続税を負担する

もし相続した遺産が相続税の基礎控除額を超える場合には、相続人は相続税を負担する必要があります。 相続税は、遺贈を受けた人も納付する必要があります。 現金ではない高価なものを遺贈すると、相続税の納付が大変ということもありますし、そもそも相続税は自分で申告をする必要があるので、手続としても大変です。

相続税の納付に必要な現金をどうするか、場合によっては税理士に支払う報酬も用意しておくなどの配慮をしておくようにしましょう。

無用な争いに巻き込まれないためにする

相続人以外の他人に遺贈をするということは、相続人にとっては遺産の取り分が減ることになります。 そのため、争いが生じやすくなることは否めません。

事前に相続人から承諾を得ておく、遺言書の付言事項やエンディングノートでどうしてそのような遺言書を残したのかという想いを記載しておく、などで相続人の感情に配慮することが一つの手として挙げられます。 また、自筆証書遺言や秘密証書遺言は専門家を通して作られないことが多く、遺言書は無効であるという内容の争いを起こしやすいです。

そのため、弁護士を通して公正証書遺言を作成し、そのまま弁護士に遺言執行者になってもらうなど、争いにならない遺言書の残し方をすることも検討しましょう。

まとめ

このページでは、相続人以外の他人に遺産を渡したい場合の、遺贈に関する基本と注意点についてお伝えしました。 他人に遺産を譲ることは、相続争いになりやすく慎重に行うことが望ましいです。 弁護士に相談をして、ご自身の考えに沿った相続をすることができるようにしましょう。

この記事の監修者

弁護士 境野 秀昭第二東京弁護士会
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