隠し子、連れ子、愛人は遺産相続をするのか?
ざっくりポイント
  • 隠し子も子なので相続をする
  • 連れ子は養子縁組をする必要がある
  • 愛人は事実婚といえるような状態であれば特別縁故者として遺産を譲り受ける可能性もある
目次

【Cross Talk 】隠し子、連れ子、愛人な遺産を相続するのか

私の相続についてご相談です。私は少し家族関係が複雑でして、愛人との間に妻が知らない隠し子がいて、妻は再婚で連れ子がいます。誰が相続人になるのか、どのように相続対策を考えるのが良いかなど教えていただけませんか?

隠し子は認知していれば子として扱う必要があります。奥様の子は養子縁組されていますか?また、愛人の方には相続権はありません。詳しくみてみましょう。

詳しく教えてください。

隠し子、連れ子、愛人は相続をするのか。

隠し子、連れ子、愛人がいる場合に相続をするのでしょうか。相続人となるのは法律上「子」「配偶者」であると評価できる場合のみです。 隠し子、連れ子、愛人は法律上相続人となりうるのかを確認しましょう。

隠し子と相続

知っておきたい相続問題のポイント
  • 子である以上は相続人
  • 法律上子となる認知との関係を確認

隠し子は相続人になりますか?

子である以上は相続人です。認知との関係についても整理しましょう。

隠し子は相続人となるのでしょうか。

隠し子とは?

隠し子の法律的な定義はありませんが、一般的には夫婦が相手に内緒にしている自らの子のことをいいます。 子については、夫婦の間に生まれた子は嫡出子、それ以外の子のことを非嫡出子といいます。

認知されていた隠し子の相続分

民法887条1項は、被相続人の子は相続人となる旨が記載されており、嫡出子・非嫡出子を問いません。 そのため、隠し子も法律上の子となれば相続人となります。 非嫡出子については、認知によって法律上の親子関係が発生することになっています。 なお、認知は一般にイメージされる通り父親から行います。 民法779条は、父・母両方が認知することができる旨規定されていますが、母親は分娩の事実によって親子関係が明確にわかるので、認知の必要はないとされています。 配偶者の一方と子で相続する場合には、子の相続分は1/2で、他に子がいる場合には子の相続分の1/2を頭数で分割します。

認知されていたら遺産分割協議に隠し子も参加する必要がある

遺産相続の場で、認知されている隠し子を除いて遺産分割協議をするとどうなるのでしょうか。 遺産分割協議の結果は遺産分割協議書に記載され、銀行・不動産などの相続手続に利用されます。 このときに、隠し子を除いて行われた遺産分割協議によって作成された遺産分割協議書を使用して手続きをしようとしても、銀行・法務局などの各種機関が受け付けてくれません。 隠し子の存在は戸籍には記載されているので、添付書類として必ず添付される戸籍謄本等で確認することができます。 認知されている隠し子にも遺産分割協議に参加してもらう必要があります。

隠し子が認知されていなかった場合は?

隠し子が認知されていない場合には、法律上の親子関係もないので、相続人とはなりません。 しかし、まだ認知をしていない場合でも、将来認知をすれば子となりますし、子の側から認知を求める訴えを起こされ、強制認知された場合には子として相続人となります(民法787条本文)。 認知の訴えは父親の死後3年を経過するまでは行うことができるので(民法787条但書)、遺産分割後に強制認知となる場合もあります。 この場合には、強制認知で子となり相続人になった方は、他の相続人に相続分の価格を金銭で支払ってもらうことができるにとどまります。(民法910条)。

連れ子と相続

知っておきたい残業代請求のポイント
  • 連れ子は子ではないので相続しない
  • 遺言書・養子縁組によって遺産を相続することができる

妻の連れ子は相続しないのですか?

はい。配偶者にとっては子であっても、あなたにとっては子ではないため、何もしなければ相続しません。遺言書を残せば遺贈をすることもできますし、連れ子と養子縁組をすることで法律上の子とすることも可能ですよ。

連れ子は相続することができるのでしょうか。

連れ子とは?

連れ子とは、婚姻した相手に他人との間の子がいることをいいます。 なお、他人との間の子であることが明らかである場合には、生物学的な親子関係がない以上、連れ子を結婚する時点で認知する、という事はできません。

連れ子に配偶者死亡の場合の相続権はない

戦前の婚姻制度のもとでは連れ子は継親子として相続をすることができましたが、現在の制度のもとで連れ子は、1親等の姻族として親族ではあるものの、実子ではなく、相続人ではないということになります。 そのため、原則として連れ子は相続できません。

連れ子は遺言書によって遺産を取得できる

連れ子には相続権はないものの、一緒に暮らしている家族として、万が一のことがあった場合に遺産を残す方法として、遺言書で遺贈をすることが考えられます。

連れ子は養子縁組によって遺産を取得できる

また、連れ子も家族としてきちんと相続に加わってもらいたいという意思があるのであれば、養子縁組をしましょう。 養子縁組をすれば、養親子関係ができ、法律上の子として相続人になることができます。 養子には、実の親との関係をそのまま残す普通養子縁組と、実の親との関係を終了させる特別養子縁組があります。 どちらも自分の遺産を相続させることができます。 また、相続税がかかる場合には、法定相続人として基礎控除やその他の控除に有利に働く場合があります。

愛人と相続

知っておきたい残業代請求のポイント
  • 愛人は配偶者ではないので相続はできない
  • 特別縁故者に該当すれば遺産を取得できるほか、遺言書・養子縁組を利用することで遺産を残すことができる

愛人は相続しないのでしょうか。もし、私が死んだ場合に、露頭に迷わせてしまうのは忍びないです。

配偶者ではないので相続はできませんし、特別縁故者に該当すれば遺産を引き継ぐことは可能ですが、それも要件が厳しいです。遺贈や養子縁組を検討しましょう。

愛人は相続・遺産を譲り受けることができるのでしょうか。

愛人とは?

愛人とは、一般的には結婚をしている人が配偶者以外で性的関係をもった相手方のことをいいます。

愛人は相手から相続できない

相続人となるのは、配偶者、子などの直系卑属、親などの直系尊属、兄弟姉妹に限られます。 愛人が相続人となる規定は無く、配偶者は法律婚をしている相手に限られるので、相続をする権限が一切ありません。

愛人は特別縁故者制度によって遺産を取得できる

相続人以外でも遺産を受け取る可能性があるとすれば、特別縁故者に該当する場合です。 特別縁故者とは、相続人が不在である場合に、被相続人の療養看護などに功績があった人に対して、家庭裁判所が遺産を受け継ぐことを認めるものです。 制度の詳細は「相続人がいないときの特別縁故者とは?内縁関係や親戚も範囲内?」こちらで詳しく解説していますので参照にしてください。 結論だけ申し上げますと、特別縁故者になるためには、そもそも被相続人と同居していた・被相続人の療養看護をしていたなどの関係が必要であるうえに、相続人が誰もいないということが必要です。 そのため、遺産を譲り受けることができる可能性は極めて低いといわざるをえません。

愛人は遺言書によって遺産を取得できる

愛人に確実に遺産を譲り渡したい場合には、遺言書を遺しておくことが確実といえます。 この場合、遺留分侵害をしないようにする注意が必要です。また、他の相続人がいる場合にトラブルとなってしまう可能性を低くするために、公正証書遺言を利用する、遺言執行者をつけておくということが望ましいといえます。

場合によって愛人が養子縁組によって遺産を取得できる

配偶者にできないが、相続人として相続をさせたいという希望がある場合には、養子縁組をすることもよく用いられます。

まとめ

このページでは、隠し子・連れ子・愛人が相続をすることについてお伝えしました。 相続に関する環境が複雑である場合には、どういう状態なのか、どういう希望があるか、どのような問題が生じるかを弁護士に相談をして確認をすることにしましょう。

遺言や相続でお困りの方へ
何も分からず困った
分からないときこそ専門家へ
相続についてご自身で調べられる中で、書籍やウェブ等の解説だけではご不明な点があろうかと思います。当事務所では、お客様が実際に悩まれている問題に沿って解決案をご提案しております。法律サービスの概要はこちらをご覧ください。

この記事の監修者

弁護士 水口 健太東京弁護士会
ご依頼者様が抱える悩みを全てお話下さい。今より明るい未来に向かうお手伝いを全力でさせて頂きます。
初回相談
無料
法律問題について相談をする
電話での予約相談
(新規受付:24時間対応中)
0120-500-700
相続手続お役立ち資料のダウンロード特典付き

法律問題について相談をする

初回相談無料

電話での予約相談

(新規受付:24時間対応中) 0120-500-700

相続手続お役立ち資料のダウンロード特典付き

資料ダウンロード

相談内容

一般社団法人 相続診断協会
資料ダウンロード