遺言書の検認手続き、裁判所で何をするのか
ざっくりポイント
  • 遺言書の検認とは
  • 裁判所から呼び出しを受けたら何をするべきか
  • 遺言の内容に納得いかない場合にはどうすればよいのか
目次

【Cross Talk 】遺言書の検認をすると裁判所から呼び出しがあったのですがこれは何でしょうか。

先日私の戸籍上の父が亡くなったそうです。父母が離婚をして私は母についていき、その後父と連絡をとることもありませんでした。先日、突然裁判所から遺言書の検認をするという通知書面が来ました。これは何が行われるのでしょうか?

亡くなったお父様は、自筆証書遺言か秘密証書遺言を遺していたのでしょう。これらの遺言書が存在する場合、家庭裁判所でその存在と内容を確認する「検認」という手続きを行う必要があり、相続人が呼び出されます。

詳しく教えてもらえますか?

遺言書の検認手続きで家庭裁判所から通知を受けた場合の手続きなどについて確認

公正証書遺言以外で遺言がされた場合には、遺言書の検認をする必要があります。検認の申立をすると各相続人に対して裁判所から検認に関する通知が送られてきます。 呼び出された時にどのようなことが発生するのか、遺言に異議をとなえたいときにはどうすればよいのか、このページで確認してください。

遺言書の検認のために裁判所から通知が来たときの手続き

知っておきたい相続問題のポイント
  • 検認とはどのようなものか
  • 裁判所から呼び出された後の手続き

遺言書の検認で裁判所ではどのようなことをするのでしょうか?

裁判所において遺言書の内容を確認する手続きです。

遺言書の検認のために裁判所から呼び出されたときに、裁判所では何をするのでしょうか。

遺言書の検認の制度

前提となる遺言書の検認の制度について確認しましょう。 公正証書遺言でされた遺言書以外の遺言書を発見した者・管理をしている者は、裁判所における検認をする必要があります(民法1004条)。

なお、自筆証書遺言書保管制度によって自筆証書を作った場合には、検認は不要です(法務局における遺言書の保管等に関する法律11条)。 検認とは遺言書の形状や内容について確認するもので、遺言書の偽造・変造を防ぐ目的で行われます。 遺言書の検認を受けなければ、検認証明書という書類を裁判所からもらうことができず、銀行預金の解約手続きや不動産の相続登記を進めることができません。

遺言書の検認手続きは、相続人全員の立ち会いの下で行われるため、裁判所は相続人に対して遺言書の検認を行う旨の通知を行います。 通知書には遺言書の検認をする期日と注意点などについて記載がされています。 遺言書の検認は、裁判所の中で遺言書を開封することで、偽造・変造を防止し、遺言書の内容がどのようなものかを確認するためのものです。

そのため例えば自筆証書遺言に日付がない、自筆ではなくパソコンで作成された箇所があるのであれば、そのような遺言書であると確認されます。 上記の場合には遺言は無効なので、後日、遺言書の無効を主張することが考えられます。

検認のための呼び出しがあったら何をしなければならないのか

遺言書の検認の呼び出しがあった場合には何かしなければならないのでしょうか。 遺言書の検認手続きに出席する義務自体はありませんので、遺言書の検認についての通知がきたからといって、必ず出頭しなければならない、出頭しなければ罰金が科されるというわけではありません。

ただ、遺言書の実物を実際に見て、遺言が有効なものかどうかを確認することができる期日になるので、出席するほうが望ましいでしょう。

検認の期日はどのように進むのか

あくまで一例ですが、遺言書の検認の期日は次のように進みます。 まず、冒頭で裁判官より検認手続きを始める旨が伝えられます。 裁判官より氏名住所、被相続人との関係を確認する質問がされますので、これに答えます。 裁判所から提出された遺言書が目の前に用意されますので、発見をした人・保管をしていた人はその発見・保管の経緯について述べます。

裁判官が遺言書についてどのようなものか確認をして、その内容を書記官が記録していきます。 筆跡が遺言者本人のものなのかなどの質疑が裁判官からありますので、適宜回答をします。 わからないものはわからないと答えましょう。検認の期日自体は、10分程度で終了するケースが多いでしょう。

遺言の内容が納得いかない場合の措置

知っておきたい相続問題のポイント
  • 遺言の内容が遺留分を侵害している場合には遺留分侵害額請求を
  • 遺言の内容がおかしい場合には遺言無効の確認を

遺言では私の取り分は一切無いようです。何か主張できませんか?

遺留分侵害額請求権は確実に主張できそうですね。また遺言自体が不審であるような場合には遺言無効も検討した方が良い場合もあります。

遺言書の検認をしたけれども、遺言書の内容について争いたい場合の方法について確認しましょう。

遺留分を侵害している場合

本件の相談者のように、自分に相続の持分がないという遺言も有効です。 しかし、兄弟姉妹以外の相続人には、遺産に対して最低限認められている権利である、遺留分というものがあります(民法1042条)。

遺留分を侵害するような遺言があったときには、遺留分権利者は遺言によって遺留分を侵害している相続人や受遺者に対して、侵害されている遺留分に相当する金銭の請求をすることができます。 この請求のことを「遺留分侵害額請求権」といいます(民法1046条)。

この遺留分侵害額請求権は、1年以内に行使をしなければならないので注意しましょう(民法1048条)。 遺留分侵害額請求については「遺留分侵害額(減殺)請求権とは?行使方法は?時効は?」で詳しく解説しておりますので、併せて確認してください。

遺言の内容そのものがおかしい場合

遺言書は残っているけれども、そもそも筆跡が遺言者のものか疑わしい場合や遺言者が遺言書作成当時、既に認知症に罹患しており、遺言を作成できる状態であったか疑わしい場合には、遺言無効確認訴訟も検討した方が良いかもしれません。 遺言の無効を主張する場合、当事者間での話し合いや調停で解決できることはほとんどなく、裁判までもつれることが多いです。

まとめ

このページでは、裁判所から遺言書の検認の期日について呼び出しがあった場合の処理などについてお伝えしてきました。 検認の手続き自体は10分程度の簡単な手続きになりますが、不明なことや遺言の内容に納得がいかないような場合には、弁護士に相談するようにしてみましょう。

この記事の監修者

弁護士 水本 佑冬第二東京弁護士会 / 第二東京弁護士会 消費者委員会幹事
一つひとつの案件が、ご依頼者さまにとって重大な問題であることを忘れずに、誠実に職務に取り組みます。
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